主な経済情報
- オーストラリア中銀、7会合連続利上げ 2.85%に
オーストラリア準備銀行(中央銀行)は1日の理事会で、政策金利を0.25%引き上げて2.85%にすると決定した。5月から利上げは7会合連続。上げ幅は9月までの4会合で各0.5%だったが、前回10月に0.25%に縮小していた。ただ、中銀のロウ総裁は声明で「さらなる利上げを予測する」とし、金融引き締めを続ける姿勢を示した。
豪州では7~9月の消費者物価指数(CPI)上昇率が前年同期比で7.3%と1990年以来の高水準となった。ロウ氏は「理事会の優先事項はインフレ率を(政策目標である)2~3%の範囲内に戻すことだ」と強調した。
インフレ率は年内に8%に達した後、2023年は4.75%、24年は3%になると見込んだ。経済成長率見通しは22年を3%と8月時点(3.25%)から下方修正した。23、24年は1.5%とした。
英調査会社キャピタル・エコノミクスのマーセル・ティエリアント氏は今後「経済活動はより明確に減速し、インフレ率も低下する」と指摘。中銀が23年末までに利下げに転じるとの見方を示した。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM010P70R01C22A1000000/
出所:日本経済新聞
- 米9月求人件数は43.7万件増の1070万件、労働需要の堅調さ示唆
米労働省が1日に発表した9月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が43万7000件増の1070万件となった。連邦準備理事会(FRB)の積極的な利上げにもかかわらず、労働需要が依然として堅調なことが示唆された。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は1000万件だった。
https://jp.reuters.com/article/usa-economy-jobs-idJPL6N31X0B7
出所:ロイター
- 米ISM製造業景気指数、10月は約2年半ぶり低水準 需要が低迷
米供給管理協会(ISM)が1日発表した10月の製造業総合指数(NMI)は50.2となり、2020年5月以来、約2年半ぶりの低水準となった。9月の50.9から低下した。
投入価格指数が7カ月連続で低下した。米連邦準備理事会(FRB)の利上げにより財(モノ)の需要が冷え込んだ。
50を超える数値は、米経済の11.9%を占める製造業の拡大を示している。ロイターがまとめたエコノミスト予想では、50.0に低下すると見込まれていた。
ISMの個別指数のうち、新規受注指数は9月の47.1から49.2に上昇した。利上げの影響が出始めている中でも、消費はある程度堅調であることを示した。
供給業者の納入を示す指数は9月の52.4から46.8に低下。50を下回ったのは16年2月以降で初めて。サプライチェーンの混乱が収束しつつあることがうかがえる。50を超えると工場への納入が遅くなることを示す。
投入価格指数は9月の51.7から46.6に低下し、2020年5月以来の低水準となった。商品(コモディティー)価格の下落を反映し、3月以降50%近く低下している。これは他のインフレ指標に依然として大きな改善が見られない中、FRBにとって好ましい要素と言える。
ただ、製造業は経済のごく一部にすぎず、インフレとの戦いは長期化するとの見方もある。
FHNフィナンシャルのシニアエコノミスト、ウィル・コンパーノール氏は「インフレ圧力は今やサービス部門に移っている」と述べた。
10月の雇用指数は50.0に上昇した。9月は48.7だった。
https://jp.reuters.com/article/usa-economy-manufacturing-idJPL4N31X4BW
出所:ロイター
主な要人発言
- 鈴木財務相
「為替介入、一定の効果ある」 「投機による過度な変動は容認できない」 「過度な変動には適切な対応を取りたい」 「為替介入について、実施直後に公表することもあれば、しないこともある」
- 鈴木財務相
「いまの場においては急激な円安進行は望ましくない」 「物価高騰に占める円安の影響は、春先は3分の1だったが今は半分」
- 黒田日銀総裁
「金融緩和で下支えする必要」 「足もとの物価高の主因は輸入物価の上昇」 「政府との政策は相互補完的、連携密にすることは当然」
- ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁
「金利はまだ目標値まで到達していない」 「ユーロ圏のインフレは高すぎる」
- 英首相報道官
「公務員を削減する必要がある」 「雇用削減について具体的な数字を出すつもりはない」