主な経済情報
- 日銀2営業日連続の介入
先週末、政府・日銀によるドル売り円買いの市場介入があり、動向が注目された週明けの東京外国為替市場。24日朝も4円以上変動する場面があり、市場では政府・日銀が市場介入を繰り返しているという見方が出ています。
先週21日のニューヨーク外国為替市場では、1ドル=151円90銭程度まで急速に円安が進んだあと、政府・日銀が介入の事実をあえて明らかにしないいわゆる「覆面介入」を実施したことで、円相場は1ドル=144円台半ばまで一気に7円以上、値上がりしました。
週明けの24日の外国為替市場でも午前8時半ごろ、再び1ドル=150円台に迫ったところで、突然、円高方向に振れる動きがあり、円相場はわずか10分ほどで4円以上、値上がりして一時、1ドル=145円台前半まで値上がりしました。
その後は、再び円を売る動きが出て、午後5時時点の円相場は先週末と比べて1円22銭、円高ドル安の1ドル=149円25銭から27銭でした。
ユーロに対しては、先週末と比べて49銭、円高ユーロ安の1ユーロ=146円78銭から82銭となっています。
ユーロはドルに対して、1ユーロ=0.9834から35ドルでした。
市場関係者は「政府・日銀がいつ介入を行うか分からないという警戒感から神経質な取り引きが続いている。一方で、アメリカと日本の金利差など円が売られやすい状況は変わらないため、介入があったとしても効果は限定的だという見方が多い」と話しています。
出所:NHK
- 香港株急落、13年半ぶり安値 中国新指導部に警戒感
週明け24日の香港株式市場では、中国共産党の新指導部発足を受けて中国経済の先行きに対する警戒感が広がり、ハンセン指数は前週末終値比1030.43ポイント(6.36%)安の1万5180.69と急落、2009年4月以来約13年半ぶりの安値で取引を終えた。 下落率も08年11月以来約14年ぶりの大きさだった。
出所:時事通信社
主な要人発言
- ケントRBA総裁補佐
「豪中銀の今後の利上げの規模や時期は家計の支出次第」 「利上げはインフレや雇用市場の見通しにも左右される」 「豪ドルの下落は、インフレ押し上げ効果は緩やか」「(介入の有無について)コメントしない」
- 神田財務官
「為替の介入についてはコメントしない」 「数週間前からそういう対応はとっている」 「通貨の価値を高めるなら日本の国力を高めるべき」 「貿易収支悪化を是正するためにはエネルギーを多様化」 「為替平衡操作は変動為替制度の下で実施」 「24時間、365日、適切な対応をとる」
- 鈴木財務相
「高い緊張感を持って為替の動向を注視」 「市場を通じて投機筋と厳しく対峙」 「為替介入にはコメントしない」 「必要な時に必要な対応をとる」
- 松野官房長官
「投機による過度な変動は容認できない」 「為替市場の動向を高い緊張感を持って注視」 「為替の水準についてのコメントは控える」
- 岸田首相
「外貨準備を経済対策の財源と考えるのは不適切」 「外貨準備は今後の状況に対して為替介入に備えておくことが重要」 「投機による過度な変動は容認できない。為替市場の動向を高い緊張感をもって注視」 「過度な変動には適切に対応」
- 黒田日銀総裁
「急速な円安が輸入物価の上昇をもたらしている」 「年明けは物価上昇率のプラス幅が徐々に縮小すると考える」 「日本はコロナ禍からの回復はまだ十分ではない」
- ラムスデン・イングランド銀行(英中銀、BOE)副総裁
「BOEはポンド相場の水準を目標にしていない」 「BOEはポンド相場がインフレにどのように影響するかを考慮している」
- イエレン米財務長官
「為替介入の情報は得ていない。日本から知らされていない」 「日本は過去に介入について米財務省に通知していた」